オスグッド

こんなお悩みはありませんか?
運動制限: 痛みや不快感のために、スポーツや日常的な活動が制限されることがあります。
成長期の痛み: 成長期における膝の痛みが、身体の変化と相まって精神的な負担を引き起こすことがあります。
施術の継続性: 施術には安静やリハビリが必要ですが、これが長引くと痛みが軽減しないことへの不安や、再発の可能性があります。
社会的な影響: スポーツ活動が制限されることで、友人との関係やチーム活動への参加が難しくなり、孤立感や不安感を感じることがあります。
将来への不安: 特にスポーツを続けたい場合には、長期的な健康への不安が生じることがあります。
オスグッドについて知っておくべきこと
まず、オスグッドとは「オスグッド・シュラッター病」という正式名称があり、主に成長期の子どもや13〜19歳の少年少女に見られる、膝の痛みを引き起こす状態のことを指します。
オスグッドに関して知っておくべきことはいくつかあります。
1つ目は原因です。オスグッドは、膝の前面にある「脛骨粗面」と呼ばれる部分に、膝蓋腱が付着するところでの過剰なストレスや引っ張りによって生じます。特にスポーツ活動や、成長期における急激な身長の伸びが関係しています。
2つ目は症状です。主な症状としては、膝の前面に感じる痛み、腫れ、圧痛などがあります。特に運動中や膝を曲げる動作を行った際に、痛みが増す傾向があります。
そして3つ目は予防です。オスグッドは、適切なストレッチやウォーミングアップ、筋力トレーニングを行うことで、発症リスクを軽減することが期待できます。そのため、日頃の予防が非常に重要となります。
症状の現れ方は?
オスグッド・シュラッター病は、主に運動量が多く、その運動量に対して成長が追いついていない場合に発症しやすいとされています。発症部位としては、膝関節の使いすぎにより脛骨粗面の骨表面に炎症や裂離が起こることが原因と考えられています。
初期には、運動時や運動後に痛みが徐々に現れ始めます。進行すると脛骨粗面が突出してくるため、圧迫されたり、正座をする際に脛骨粗面に付着している筋肉が引き伸ばされ、違和感を覚えるようになります。
この段階では、まだ運動が可能な場合もありますが、そのまま運動を続けてしまうと症状が重くなり、安静にしていても強い痛みを感じるようになり、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
その他の原因は?
オスグッドは、太ももの前側にある筋肉が、付着部である膝下の骨(脛骨粗面)を引っ張ることによって発症するとされています。特に成長期の子どもに発症しやすい傾向があります。
成長期では、骨の成長スピードが非常に早くなる一方で、筋肉の柔軟性がその成長に追いつかないことがあります。その結果、筋肉の付着部位に引っ張られるようなストレスがかかりやすくなってしまうのです。
また、成長期の骨には軟骨部分が多く含まれており、まだ十分に強度が備わっていないことも、オスグッドを引き起こしやすい要因と考えられます。
さらに、太ももの前面にある「大腿直筋」という大きな筋肉が発達しているお子さまにおいては、オスグッドを発症しやすいという研究報告もあります。
発症しやすいスポーツとしては、ジャンプ動作の多いバレーボールや、キック動作の頻繁なサッカーなどが挙げられます。これらの競技は、膝への負担が大きくなるため、注意が必要です。
オスグッドを放置するとどうなる?
オスグッド病をそのまま放置してしまうと、骨や軟部組織に成長の異常が起こったり、膝に変形が見られたりする可能性があります。また、一時的に痛みがおさまったとしても、再び症状が現れる可能性が高いとされています。
痛みを我慢しながら運動を続けてしまうと、長期間の運動休止を余儀なくされる場合や、重症化すると外科的な対応が必要となるケースもあるため注意が必要です。さらに、症状が落ち着いたあとも、成人後に再発する「オスグッド病の後遺症」に悩まされる可能性もあります。
また、状態によっては成長ホルモンの分泌が十分に行われず、骨の正常な成長に影響を及ぼすことも考えられます。
そのため、オスグッド病が進行する前に、早期の対応や適切な施術を受けることが大切です。
当院の施術方法について
成長痛とオスグッドの違いについて
まず大前提として、成長痛とオスグッドを同じものと認識されている方がいらっしゃいますが、これらはまったく異なる状態です。
オスグッドは、筋肉が骨を引っ張ることによって引き起こされる痛みです。一方、成長痛は、骨の成長に伴って筋肉が引っ張られることで発生する痛みであり、それぞれの原因が異なるため、施術方法も大きく異なってきます。
当院でのオスグッド・シュラッター病に対する施術方法
当院では、オスグッド・シュラッター病に対し、主に2つの施術方法を行っております。
1. アイシングによる対応
内出血や腫れが顕著な場合には、患部を冷やすアイシングを実施いたします。これにより、腫れや痛みの軽減が期待できます。その際は、患部をできるだけ使用しないよう安静にしていただくことが大切です。
ただし、アイシングを過度に行うと、かえって運動機能の低下を招くことがあります。そのため、適切なタイミングと頻度を見極める必要があり、当院にて状態を確認しながら施術を行います。
2. ストレッチによる筋肉のケア
ストレッチは、原因となっている筋肉を適切に伸ばすことで、膝への負担を軽減させることが期待できます。セルフケアでもある程度対応は可能ですが、痛みの原因となっている部位を正しく把握し、適切な方法で筋肉を伸ばすには専門的な知識が必要です。
当院では、お一人おひとりの状態に合わせたストレッチを丁寧にご指導し、再発防止を目指した施術を行っております。
改善していく上でのポイント
オスグッド・シュラッター病の症状を軽減させるために大切なポイントは、まず第一に安静とアイシングの徹底です。痛みがある場合には、運動を控え、患部を冷やすことで炎症や腫れの軽減が期待できます。
また、原因となる筋肉である大腿四頭筋やハムストリングスに対して、適切なストレッチを行うことによって、脛骨粗面への負担を軽減することができます。
部活動などで運動を行う場合は、その日の体調や痛みの程度に応じて、運動の頻度や強度を調整することが重要です。ただし、痛みが強まってきた際には、無理をせずに運動を中止するようにしましょう。
また、クッション性のあるインソールなどを使用することで、膝への衝撃を和らげる効果が期待できます。
それでも症状の軽減が見られない場合には、無理をせず、整形外科医や専門家へご相談いただくことをおすすめします。